公務員の早期退職制度とは？早期退職できる条件や退職金額を解説

このような悩みを解決できる記事をご用意しました。

人生100年時代に突入し、働き方やライフスタイルに対する考え方も多様化してきました。

その中で、安定した職業とされる「公務員」でも、早期退職を選ぶ人が増えています。

この記事では、公務員の早期退職制度についてわかりやすく解説し、退職金のシミュレーションもするので、将来的に早期退職をしたい方は参考にしてください。

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公務員の早期退職制度とは？人数や年齢層

公務員の早期退職制度とは、定年を迎える前に自発的に退職することを選択できる制度です。

一定の年齢や勤続年数を満たした場合、自己都合退職よりも多くの退職金を貰って退職できる可能性があります。

下の表は、「令和5年度地方公務員の退職状況等調査」の内容で、早期退職者は4,033人で退職者全体の4.4%でした。

個人的には、「結構多いな！」という印象を覚えましたが、皆さんはいかがでしょうか。

早期退職の流れ

国家公務員なら各大臣が、地方公務員なら任命権者が早期退職希望者の募集をかけます。

次に、早期退職を希望する職員が早期退職に応募します。

早期退職に応募したら基本は認定されますが、事前に定められた募集人数より多い場合やどうしても必要な人材の場合には認定されないことがあるので知っておきましょう。

そして無事認定されれば、大臣や任命権者によって定められた期日をもって退職となります。

早期退職は何歳からできる？

早期退職ができる年齢は、自治体や勤務総省によって異なりますが、概ね45歳〜50歳以上と定めていることが多いです。

また、年齢条件の他に、勤続年数の条件を設けていることもあり、勤続年数の条件は勤続20年以上と定めている場合が多いです。

国家公務員の中でも早期退職できる年齢は異なり、勤続年数の上限を設けていない総省もありました。

また、地方公務員の早期退職も自治体によって差はありますが、国家公務員に準じた条件になっています。

公務員の退職金の決まり方

公務員の退職金は上記の計算式で計算されます。

退職日給料月額とは退職する月の基本給を指し、手当額等は含まれません。

支給率と調整額については、以下で詳しく解説します。

支給率は勤続年数と退職理由によって決まる

支給率は「勤続年数」と「退職理由」によって変わり、勤続年数が長いほど支給率がアップする仕組みです。

退職理由によっても支給率が変わり、死亡退職・傷病退職・早期退職＞定年退職・勧奨退職＞自己都合退職の順に支給率が下がります。

以下の表は、国家公務員の退職手当支給率早見表です。

勤続35年を超えると、定年退職・勧奨退職・早期退職・死亡退職・傷病退職は支給率が満額になります。

自己都合退職・公務外傷病退職も勤続43年を超えると支給率が満額に達します。

調整額は在職中の貢献度によって変動する

調整額とは、勤続期間の立場や功績を加味して、基本額にプラスして支払われるお金です。

職員が退職するまでの期間で、最も属していた期間の長い役職（60ヶ月分）によって決まります。

そのため、高い役職で働いていた期間が長い職員の方が調整額が大きいです。

例えば、区分6で24ヶ月・区分7で36ヶ月在籍していた場合の調整額を求める計算式は以下のようになります。

公務員を早期退職するメリット・デメリット

「一度きりの人生、定年まで仕事をしたくない」と早期退職を狙っている方も多いのではないでしょうか。

早期退職は当然メリットも多いですがいくつかのデメリットもあります。

早期退職は憧れますが、フラットな目線でメリットとデメリットを確認しましょう。

早期退職のメリット3選

早期退職をすると自由な時間が増えるので、家族と過ごす時間や趣味に多くの時間を割けられます。

また、激務の公務員は仕事でストレスを多く抱えてしまいますが、早期退職することで仕事のストレスから解放されるでしょう。

さらに、早期退職制度での退職は自己都合退職よりも退職金を多く貰えるというメリットもあります。

公務員の早期退職は多くのメリットがあるので、人生の満足度を大きく高められる可能性があるでしょう。

自由な時間が増える

早期退職をすると仕事に充てていた時間がなくなるので、自由な時間が増えます。

家族と過ごす時間や趣味に生活の大部分を避けますし、定年したらやりたかったことにも前倒しで取り組めるでしょう。

人生100年時代と言いますが、人はいつ死ぬかわからないので、できるときに好きなことをしておいた方が人生の満足度は上がるはずです。

ストレスがなくなる

早期退職をすると、仕事で抱えていたストレスから解放されます。

人間関係のストレスや仕事量が多い公務員の中には、精神を病んでしまう人も少なくありません。

仕事がなくなれば、人生のストレスの大部分から解放されると思うので、仕事でストレスを抱えている人は早期退職の検討も一つの選択肢でしょう。

自己都合退職よりも退職金が多い

上記の「公務員の退職金の決まり方」でも解説したように、早期退職制度を利用して退職すると自己都合退職よりも退職金が多いのがメリットです。

例えば、22歳で公務員になった人が勤続30年の52歳のときの退職した場合、早期退職と自己都合退職では退職金額が300万円〜500万円程度違うので、かなり大きい額です。

そのため、定年前に退職をする場合で退職金をなるべく多く貰いたい人は、早期退職制度を利用して退職しましょう。

早期退職のデメリット

公務員を早期退職すると当然ながら給料がなくなるため、事前に再就職や老後の人生設計を考えておく必要があります。

また、公務員を辞めて安定した給料がなくなるとローンや審査に通りにくくなるというデメリットもあります。

さらに、自由な時間ができるというメリットもありますが、逆に時間をうまく使えないと暇になってしまうリスクもあるでしょう。

早期退職をする場合は、退職後の人生設計を綿密に計画しておかないと、後々後悔してしまう可能性があります。

給料がなくなる

公務員の魅力の一つが安定した給料ですが、公務員を早期退職すると給料がなくなります。

早期退職することで仕事のストレスからは解放されますが、後先考えずに早期退職をすると金銭面のストレスを抱えてしまうでしょう。

そのため早期退職をする場合は、事前に再就職や年金受給までの生活設計をしっかり立ててください。

ローンや審査に通りにくくなる

公務員のときは気が付きにくいですが、公務員は社会的な信頼度が高いのでローンや審査に通りやすいという特徴があります。

しかし、公務員を早期退職して無職の状態になると一気にローンや審査に通りにくくなります。

そのため、ローンを立てたり各種審査を受ける場合はできるだけ公務員の身分の間に済ませてください。

また、公務員を退職後にローンを立てたい場合は、安定した職に再就職するなどの対策が必要になるでしょう。

暇になる

公務員を早期退職すると自由な時間が増えるというメリットがある一方で、時間がありすぎて暇になるというデメリットもあります。

公務員を辞めた直後は自由な時間があって嬉しいかもしれませんが、ある程度期間が過ぎると暇で張り合いがない生活になる恐れがあります。

そのため、早期退職をする場合は時間を有効活用できることを考えておいたり、負担がかからない程度に仕事をしたりするのも一つの手でしょう。

早期退職した場合の退職金シミュレーション

公務員を早期退職した年齢ごとの退職金のシミュレーションをしました。

以下の退職金シミュレーションを参考に、自分の退職金がどのくらいになるのか、老後の生活を考えた際に退職までにいくら用意しないといけないかを考えてみましょう。

なお、今回のシミュレーションの前提条件は以下のようにします。

45歳で早期退職した場合の退職金

退職金＝基本額（退職日給料月額✖️支給率）➕調整額

320,200円✖️30.50865➕1,302,00円＝約989万円

勤続23年で係長〜課長補佐級の役職の場合で、早期退職制度による退職金は約989万円でした。

50歳で早期退職した場合の退職金

退職金＝基本額（退職日給料月額✖️支給率）➕調整額

352,800円✖️37.79055➕1,496,400円＝約1,480万円

勤続28年で課長補佐〜課長級の役職の場合、早期退職制度による退職金は約1,480万円でした。

45歳で退職した場合に比べて退職日給料月額と支給率がどちらも大幅に増額し、階級が上がったことによって調整額も約20万円増加しました。

55歳で早期退職した場合の退職金

退職金＝基本額（退職日給料月額✖️支給率）➕調整額

374,500円✖️45.32355➕1,755,600円＝約1,870万円

勤続33年で課長〜室長級の役職の場合、早期退職制度による退職金は約1,870万円でした。

55歳で退職をすると、支給率がほぼ満額に達し、退職日給料月額と調整額ともに増額するので、退職金は2,000万円近くもらえることが分かりました。

公務員を早期退職するタイミングはいつがベストなのか

公務員が早期退職をするベストな時期は、「将来の見通しが立ったとき」です。

後先考えずに早期退職をしてしまうと、安定した生活がなくなり退職後の人生が危ぶまれます。

例えば、別の職に就いたり会社を起こしたりなどの選択肢がある他、資産形成などで十分な老後資金が確保できたためFIREするという考えもあるでしょう。

なお、早期退職をするにせよしないにせよ公務員に資産運用は必須で、公務員におすすめの資産運用方法は「仮想通貨投資」です。

公務員の資産形成は仮想通貨投資がおすすめ

なぜ公務員に仮想通貨投資がおすすめかというと、「老後資金」と「近い将来使いたい資金」の両方を作り出せるからです。

NISAを使っての資産形成ももちろん良いですが、NISAは老後資金を貯めることが一番の目的であり、老後資金と並行して現在の生活を豊かにするには向いていない投資手法です。

一方仮想通貨は、以下の写真のように市場規模が右肩上がりに拡大しているため将来性がありますし、銘柄によっては10倍以上に資産を増やせる可能性もあります。

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まとめ｜資産形成をして将来の計算をした上で早期退職しよう！

公務員の早期退職は、総省や自治体によって異なりますが、年齢は45歳以上から・勤続年数は20年以上を基準にしていることが多いです。

早期退職は自己都合退職よりも退職金が多いため、定年前に退職する場合は早期退職制度を利用しての退職がおすすめです。

ただし、早期退職をする場合は、将来のライフスタイルや年金受給までの計画を綿密に立てておく必要があり、公務員として働いている間に投資などで資産形成をしておきましょう。

公務員の投資は、「老後資金」と「近い将来使いたい資金」の両方を作り出せる仮想通貨投資がおすすめです。

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