この記事で解決できる疑問
こんな疑問を解決できる記事を執筆しました。
消防士が取得する資格は数多くありますが、この記事を見れば、どのような資格があってどの資格が必要なのかが分かります。
元消防士である私の実体験を交えながら解説していくので、よりイメージができやすい記事になっています。
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目次
採用試験のタイミングで必須の資格はあるのか
結論から言うと、消防官採用試験に合格するために必須の資格は、例外を除いてありません。
唯一、救急救命士を採用する試験区分を設けている自治体もあるので、救急救命士の資格を取得している(取得見込み)の方しか受験できない採用区分もあります。
ただし救急救命士以外で、必須の資格はないと思っていただいてかまいません。
救急救命士の資格を持っている人は、救急救命士区分以外の試験区分でも受験可能です。
普通自動車の運転免許が必要な自治体もある
自治体によっては、普通自動車の運転免許が必要な場合があります。
上記は、石狩北部地区消防事務組合の採用案内に記載されている、受験資格です。
赤のアンダーラインを引いている箇所に、『普通自動車の運転免許証(オートマチック車限定を除く。)を取得もしくは、採用後1ヶ月以内に取得見込みの方』と記載されています。
この文章の内容では、運転免許証を採用試験時点で持っていなくても、採用後1ヶ月以内までに取得すればいいと解釈できます。
そのため自動車の運転免許は、のちのち取得しないといけませんが、採用試験時点で必須というわけではありません。
受験資格に運転免許に関する条件があるのは稀
受験資格で運転免許に関する記載をしている自治体をたまに見かけますが、地方の規模の小さい自治体で多く、都市部の自治体ではほとんど記載はありません。
特に現役高校生は、運転免許をまだ取得していない人がほとんどなので、「今後取得する予定です」と言えば大丈夫です。
私は、高校卒業後すぐに消防士になったので、消防士になった後で普通自動車免許をとったよ!
消防士が取得するべき資格10個
ここからは、消防士が取得するべき資格を一気に10個紹介していきます。
ただし、これから紹介する資格を全て取得する必要があるのかと言われたら、答えは『No!』です。
勤務する部署によって必要な資格は変わるので、どの部署で活きる資格なのかもあわせて紹介していきます。
消防士に必要な資格10選
1:自動車運転免許【MT】
- 重要度:
- 難易度:
消防士になるにあたって、絶対に必要なのは自動車運転免許です。
災害対応にあたる職員は、消防車や救急車を運転するので当然のことながら必要ですが、毎日勤務者も外出勤務のときは、消防自動車やバイクで移動することが多いので、全職員が必須と言えます。
普通自動車 | 準中型自動車 | 中型自動車 | 大型自動車 | |
---|---|---|---|---|
免許の種類 | 普通免許 | 準中型免許 | 中型免許 | 大型免許 |
車両総重量 | 3.5トン未満 | 7.5トン未満 | 11.0トン未満 | 11.0トン以上 |
最大積載量 | 2.0トン未満 | 4.5トン未満 | 6.5トン未満 | 6.5トン以上 |
乗車定員 | 10人以下 | 10人以下 | 29人以下 | 30人以上 |
受験資格 | 18歳以上 | 18歳以上 | 20歳以上 免許期間2年以上 | 21歳以上 免許期間3年以上 |
該当消防車両 | 救急車 指揮車等 | ポンプ車 | ポンプ車 救助工作車 化学車 はしご車 | 救助工作車 化学車 はしご車 |
免許を取得する際は、必ずMT車にしてください。
最近では、AT車の消防車が増えてきてはいますが、まだまだMT車が主流です。(救急車はAT車です)
消防士になるまでは準中型免許まででいい
「消防士になるまでに大型車免許まで取得した方がいいの?」という疑問を持たれる方もいるでしょう。
元消防士の私の個人的見解では、消防士になるまでは準中型免許までで十分です。
その理由は、以下のとおり。
- 年齢的に取得できない場合がある
- 救急隊を目指すなら、大型免許は必要ない
- 学生の内は金銭的負担が多い
- 消防士になった後で、自治体の公費で免許を取れる可能性がある
消防士になった後で、「はしご隊や救助隊になりたいから大型免許を取得する」というようなイメージで大丈夫です。
自動車運転免許はこんな資格
- 運転免許が必要な職員:全職員
- 費用:各免許15万円~30万円
- 年齢制限:18歳以上
- 資格取得に要する時間:数週間~数ヶ月
2:救急救命士
- 重要度:
- 難易度:
救急救命士は、救急車に乗って医療行為をするための資格です。
救急救命士の資格を取得するためには、最終的に国家試験に合格する必要がありますが、その道のりは大きく分けて2つあります。
私のおすすめは、消防士になった後で救急救命士の資格を取得する方法です。
なぜなら消防士になった後に救急救命士を取得する流れだと、費用が一切かからないからです。
大学や専門学校に通うと、数百万円はかかってしまいます。
救急救命士の資格取得の費用を抑えたい方は、消防士になった後に取る方法がおすすめです。
救急救命士になるための方法は、以下の記事で詳しく解説してます。
-
消防士から救急救命士になる3ステップとメリットを解説!
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救急救命士はこんな資格
- 救救命士の資格が必要な職員:救急隊員
- 費用:大学、専門学校に通うなら、数百万円
消防士になった後で資格を取得するなら、0円 - 年齢制限:特になし
- 資格取得に要する時間:大学、専門学校に通うなら、2~4年
消防士になった後で資格を取得するなら、救急隊員として数年勤務後
3:潜水士
- 重要度:
- 難易度:
潜水士は川や海を潜水するための資格で、救助隊で必要です。
試験は学科のみで、実技試験はありません。
合格率は80%前後なので、比較的易しい試験といえます。
潜水士免許の取得は易しいですが、実際の災害現場で潜水するとなると、厳しい訓練を積まなければいけません。
潜水士は、資格取得よりも訓練がキツイと思っておきましょう。
潜水士はこんな資格
- 潜水士の資格が必要な職員:救助隊員
- 費用:約1万円
- 年齢制限:なし
- 資格取得に要する時間:自己学習
4:小型クレーン
- 重要度:
- 難易度:
上の写真は救助隊が運用する救助工作車で、青丸で囲んだところがクレーンになっています。
小型クレーンの資格は、救助工作車のクレーンを操作するために必要です。
小型クレーンの資格は、3日間の講習を受け、最後に学科試験と実技試験に合格することで手に入ります。
合格率は学科試験・実技試験ともに95%以上と、対策をすればかなり易しい試験です。
小型クレーンはこんな資格
- 小型クレーンの資格が必要な職員:救助隊員
- 費用:約3万円
- 年齢制限:18歳以上
- 資格取得に要する時間:3日間
5:玉掛作業員
- 重要度:
- 難易度:
玉掛作業員とは、上記で紹介したクレーンのフックに、荷をかけたり外したりする作業ができる人です。
「え、それだけのための資格?」と感じた人も多いのではないでしょうか。
私もそのうちの一人です(笑)。
ただしクレーンで荷物を動かしている最中に人に接触したら、怪我人や死者が出る可能性もあり、危険な作業です。
小型クレーンと玉掛作業員の資格はセットで取得する方が多いよ!
玉掛作業員はこんな資格
- 玉掛作業員の資格が必要な職員:救助隊員
- 費用:約2~3万円
- 年齢制限:18歳以上
- 資格取得に要する時間:3日間
6:小型船舶
- 重要度:
- 難易度:
消防は、水難救助のときにボートを操船して、要救助者の捜索や救助活動を行います。
そのボートを操船するのに、小型船舶の免許が必要です。
また、海に面している自治体や管内に離島がある自治体は船を所有しているので、小さい船なら小型船舶の免許で操船できます。
小型船舶はこんな資格
- 小型船舶の資格が必要な職員:救助隊員等のボートや船を操船する職員
- 費用:約2~3万円
- 年齢制限:16歳以上
- 資格取得に要する時間:3日間
7:酸素欠乏危険作業主任者
- 重要度:
- 難易度:
酸素欠乏危険作業主任者とは、その名のとおり酸素濃度が薄い危険な場所での活動時に、指揮・監督するための資格です。
酸素欠乏危険作業主任者の資格がないと、以上のような危険な場所での活動ができないというわけではありませんが、知識を付ける目的で勉強し、その流れで資格を取得するといったイメージです。
酸素欠乏危険作業主任者はこんな資格
- 酸素欠乏危険作業主任者の資格が必要な職員:救助隊員
- 費用:約2万円
- 年齢制限:18歳以上
- 資格取得に要する時間:2日間
8:危険物取扱者
- 重要度:
- 難易度:
消防士で危険物取扱者の資格がないとできない業務は、特にありません。
ただし危険物取扱者の知識があると、業務に活かせることが多いです。
たとえば予防業務では危険物施設の立ち入り検査を行いますし、消防隊や救助隊は火災や救助活動時に危険物があれば、知識が役に立つでしょう。
危険物取扱者の資格は、甲、乙、丙がありますが、最初に受験するなら乙4類がおすすめです。
乙4類を取得すると様々な分野の仕事で役に立つので、もし転職するときなどにも有利になります。
危険物取扱者はこんな資格
- 危険物取扱者の資格が必要な職員:予防課員、消防隊員、救助隊員
- 費用:5千円前後
- 年齢制限:乙、丙はだれでも
- 資格取得に要する時間:自己学習1ヶ月程度
9:消防設備士
- 重要度:
- 難易度:
消防設備士は、建物の消防用設備を点検するときに必要になる資格です。
しかし危険物取扱者の資格同様に、消防士に消防設備士の資格がないとできない業務はありません。
そんな中でも、消防設備士の資格が役にたつと感じるのは予防課員です。
予防課員は、消防設備の点検業者と仕事をする機会が多いですが、点検業者は消防設備士の資格を持っており、知識が豊富なので知識負けしてしまうことがあります。
知識武装をするという意味でも、予防課員は消防設備士の資格があれば業務に活きてきます。
消防設備士はこんな資格
- 消防設備士の資格が必要な職員:予防課員
- 費用:5千円前後
- 年齢制限:乙はだれでも受験可能
- 資格取得に要する時間:自己学習で1~2ヶ月程度
10:ガス溶接作業主任者
- 重要度:
- 難易度:
消防本部の中には、機械課や設備課といった、資器材の管理や修理を担当する課がある消防本部があります。
そのような消防本部では、車両や資器材のかんたんな修理は業者に頼まず、自力で修理をします。
機械課や設備課の職員は、溶接作業ができるガス溶接作業主任者の資格を取得しておけば便利です。
ただし消防の世界では使用頻度が低く限定的な資格なので、「必要になった時に資格を取りに行く」でも大丈夫だと思います。
ガス溶接作業主任者はこんな資格
- ガス溶接作業主任者の資格が必要な職員:機械や設備の修理を担当する職員
- 費用:約1万円
- 年齢制限:なし
- 資格取得に要する時間:自己学習
資格をたくさん取るメリット3つ
資格をたくさん取ると、いくつかのメリットがあります。
資格をとるメリット3つ
メリット1:業務の幅が広がる
資格を取得すると、業務の幅が広がります。
なぜなら、資格を持っていないとできない業務が多くあるからです。
たとえば救急救命士の資格がないと、傷病者に注射や気管挿管などの医療行為はできません。
消防士としての業務の幅を広げたいなら、資格を取ることが近道といえます。
メリット2:部隊での発言権が強まる
資格があれば、部隊での発言権が強まります。
理由は一つで、資格を持っていない人からすると、資格を持っている人の話は信憑性があり話を聞こうと思うからです。
具体例を挙げると、医療知識がない消防隊員は救急救命士の指示を聞くはずです。
そこには年齢や階級ではなく、資格を持っているか持っていないかの世界になります。
部隊の中で、より自分の意見を反映させたいのであれば、資格を取るのがおすすめです。
メリット3:給料が上がる
資格を取ると、給料が上がる場合があります。
資格手当がある自治体とない自治体があるので、資格で必ず給料が上がるという訳ではありませんが、資格を持っていて給料が下がることはありません。
以上のように、広島市消防局では救急救命士の資格の有無によって、1当務あたりの手当額が変わります。
給料を上げたい方は、資格を取るのも選択肢の一つです。
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資格をたくさん取るデメリット
資格をとるメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在するので、一緒に確認していきましょう。
資格をとるデメリット2つ
デメリット1:資格を取る費用がかかる
資格を取るには費用がかかるので、生活を圧迫する恐れがあります。
以上のような費用がかかります。
たとえば大型自動車免許を取るのは約30万円かかり、軽い気持ちで払える金額ではありません。
資格所得にかかる費用を考えると、本当に自分が必要な資格だけを取るなどの工夫がいるでしょう。
デメリット2:従事したくない業務に就くことがある
資格をとった影響で、従事したくない業務に就く可能性があります。
なぜなら、資格を持っている職員は重宝されるからです。
私が勤めていた消防本部では、救急救命士の資格を持って救急隊で働いている職員が救助隊への異動を希望しても、救急救命士の資格があるが故に、なかなか救急隊から異動できないことがあったよ!
採用試験対策と資格取得はどちらが大切か
結論、採用試験対策と資格取得では、圧倒的に採用試験対策の方が重要です。
なぜなら採用試験において資格の多さは、それほどアドバンテージにならないから。
ほとんどアドバンテージにならない資格取得に時間を割いて、本当に大事な採用試験対策を疎かにするのは本末転倒です。
実際私は、運転免許を含めて何も資格がない状態で試験に臨みましたが、採用試験に合格することができました。
ですので、まずは採用試験に全ぶりして対策しましょう!
資格取得は消防士になってからでいい
元消防士だった私の経験から言うと、資格取得は消防士になってからで大丈夫です。
- 救助隊に入りたいから、大型自動車免許を所得する
- 救助隊の入りたいから、潜水士の資格を取得する
- 予防課員として働きたいから、危険物取扱者の資格を取得する
- 救急隊で医療行為をしたいから、救急救命士の資格を取得する
逆に先に色々資格を取得しておくと、資格が邪魔をして、自分の進みたいキャリアを歩めなくなる可能性もあります。
たとえば救助隊に入りたいのに救急救命士の資格を持っているから救急隊から出られない、大型自動車免許を持っているから希望していないはしご隊に配属されてしまう、といったイメージです。
消防士になった後で資格を取る場合、自治体が資格取得にかかる費用を負担してくれることがあるよ!
まとめ:自分に必要な資格を取ろう
消防士に必要な資格は以下のとおりです。
やみくもに資格をとっても費用がかさみますし、自分の歩みたいキャリアを歩めなくなるかもしれません。
なので、自分に必要な資格を見極めて、その都度資格を取っていきましょう!
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